糖尿病内科とは

糖尿病のイメージ写真

糖尿病とは何らかの原因で血糖値が上昇してしまう病態で、血液中の糖によって血管や組織が変性してボロボロになってしまう恐ろしい病気です。

透析に陥る患者様の約50%が糖尿病を原因疾患としており、脳卒中、心筋梗塞、認知症、骨粗鬆症、癌などほとんどすべての重大疾患と関連性があります。

糖尿病の末期状態に陥ると、両下肢を切断し、多発性脳卒中のため動けず、意識もほとんどなく、寝たきりの状態で透析を受け、心肺機能が低下しているために毎回の透析も命がけ、そんな状態にまで追い詰められてしまうのです。

このような方はご受診ください

  • 健康診断で血糖値やヘモグロビンA1cの異常を指摘された
  • 18歳の頃より5%以上体重が増加している
  • お腹が出てきた
  • 尿が近い
  • 尿の臭いが気になる
  • むくみ
  • しびれ
  • 視力の低下
  • 食べても痩せる
  • 喉が乾く
  • 異常な食欲
  • 皮膚に張りがない
  • 傷が治りにくい

糖尿病の主なタイプ

1型糖尿病

膵臓のβ細胞からのインスリン分泌がほぼゼロとなってしまっている糖尿病です。

血液検査等にて診断いたします。

自分の免疫が自分の組織(この場合は膵臓β細胞)を攻撃することにより生じる自己免疫疾患の一つであると考えられています。

1型糖尿病の治療

インスリン治療が大原則になります。

また、糖質摂取の厳格な管理も重要です。

内服薬を補助的に併用することもありますが、インスリンを体内に入れずに、内服薬のみを服用して済ますことは大変危険なので絶対にしないようにして下さい。

1型糖尿病の患者さんはインスリン分泌がゼロなので、体内にインスリンを入れなければ全ての代謝や同化が崩壊し、命を維持できなくなるのです。

将来的には、膵移植、人工膵島、再生医療、遺伝子治療などの研究も進められています。

2型糖尿病

日本人において糖尿病の95%以上を占めています。

インスリン分泌は保たれているものの低下しており、さらにインスリンが効きにくい体質になってしまっているのがその病態です。

欧米系民族、アフリカ系民族に比して2型糖尿病に非常に陥りやすいのが我々アジア系民族です。

日本人を含むアジア系民族はインスリン分泌能力が低く、糖や脂質を代謝する力も弱く、「内臓脂肪・異所性脂肪」が優位に蓄積し、これらが2型糖尿病発病の大きな原因となっています。

「アジア人は少しの体重増加でも2型糖尿病を発症」してしまいます。

ヨーロッパ人やアフリカ人の肥満者とアジア人の肥満者を比べてみると、アジア人の肥満者はお腹だけがぽっこりと突き出ていて異様であることに気付くと思います。

「2型糖尿病は遺伝的要因が強く家族集積性の高い」疾患です。

藤原道長を中心とした藤原一族も糖尿病家系であったと考えられています。

我々は「アジア人に生まれた時点で2型糖尿病のハイリスク集団」に属しているのです。

現代日本における普通の生活をしていても発症してしまう人は非常に多いです。

間違った食事療法や効果の無い健康食品に頼るのではなく、早めに相談をして下さい。

のんびりしていると膵臓が疲弊しきってしまい、「治療のタイミングを逸する」ことになります。

2型糖尿病は、遺伝的背景や歴史的背景をもっと重視すべき疾患です。

私は「生活習慣病という言葉に違和感」を感じています。

生活習慣が乱れていなくても、むしろ気を砕いていても2型糖尿病になる方はたくさんおられ、そうした方にはとても無神経な言葉であると思うのです。

そもそも、「現代の日本人」は数百万年の人間の歴史の中でみた場合、ほとんどの人は「運動不足」、「カロリー過剰」、「糖質過剰」など「極めて異様な生活習慣」の中で生活していると言わざるを得ないのです。

2型糖尿病の治療

高い血糖値は日々刻々と血管や組織にダメージを加えていきますから、最初はまず、体に良い薬による治療、正しい食事療法、運動療法を平行して行い、早急に血糖値を整えることをお勧めいたします。

そして長期的には減量し内臓脂肪・異所性脂肪を減じていきましょう。

2型糖尿病の治療薬は現在では多岐にわたって存在しており、うまく組み合わせることによりほとんどの方が基準値以内にコントロール可能であると、私は考えています。

多岐にわたる薬剤のうち「ダイエット的に働く薬」、すなわち、糖を消費させる薬、糖を尿と共に捨ててしまう薬、腸からの糖の吸収を抑える薬、食欲を抑える薬、などを中心に投与していきます。

これらの薬は減量にも大きく寄与する薬です。

海外において発癌抑制効果の治験が行われている糖尿病治療薬や腎臓や心臓を保護する糖尿病治療薬もあり、「薬は悪いという先入観は捨てるべき」だと考えます。

「体に良い薬はたくさんある」のです。

ですから、体に良い薬による治療、正しい食事療法、運動療法、を組み合わせた治療から始めるのがベストであると考えています。

安定してくれば、薬オフも可能です。

ただし、体に良い薬の場合は少量を継続したほうがメリット大の場合も多々あると考えます。